公開日 2023年10月19日
島根大学の特別副専攻「観光教育プログラム」の「観光実践」受講者によるフィールドワークが、島根県立大学と合同で、9月5日から7日に2泊3日の日程で行われました。3日目の午前中も2日目と同様、4つの班に分かれて班別で行動しました。
D班が初めに向かったのはヤマメの里です。こちらではヤマメ釣りや、手づかみ漁を体験できます。どちらも案外難しく、学生たちは苦戦している様子でした。特に、釣りでは魚が餌だけを食べて逃げてしまうことがよくありました。しかしコツを掴むと、どんどん魚が捕れていきます。捕れた魚は、その場で調理してもらえます。なかでも生きたまま揚げる唐揚げは骨まで柔らかく、絶品と評判でした。塩の効いた味付けが、動いた後の身体に嬉しいですね。
複数の班が次に向かったのは、鉄師頭首の館である櫻井家住宅です。資料館もあり、展示物には製鉄業に関わる資料はもちろん、美術工芸品などもあります。そのため、たたら製鉄を中心として独自の発達をみせた奥出雲の歴史を感じることができます。ここでは、「岩浪の庭」も魅力です。不昧公が庭の滝を「岩浪」と名付けたことが由来だそうです。流れ散る滝と、滝下の池で悠々と泳ぐ鯉。どこを切り取っても新たな発見があり、目に付くものに心を奪われるような庭を前に、一つの芸術作品を見ているかのような心地になります。資料館、庭園、住宅、見どころが大渋滞している櫻井住宅では、学生の様子も様々でした。ガイドの解説を聞きながら丁寧に資料館を巡る人、庭の景色を楽しむ人、住宅の様子をじっと観察する人、それぞれの目に、それぞれの景色が映っているのではないかと思います。これらが成果物にどのように反映されていくのかが楽しみです。
ここで班別行動は終了し、島根県足立美術館横温泉旅館『竹葉』に集まってみんなで昼食を食べます。すると、サプライズで女将によるどじょうすくいがはじまりました。どじょうすくいが終わると盛大な拍手が送られ、それを合図とするように女将さんのお話がはじまります。どじょうすくい女将として島根の観光を盛り上げてきた女将のお話に、生徒は真剣に耳を傾けます。とはいっても女将さんがとても面白い方なので、終始明るい雰囲気でお話が進みました。
最後に向かったのは、安来市にある株式会社プロテリアルです。たたらをキーワードにしたこの授業では、歴史的なものに目を向けることが多かったです。ここでは、現代に生きている製鉄業を学んでいきました。会社の理念の中に、「質の量産」というものがあります。高い質をとことん追求していくというのは、たたらの歴史にもみられるものでした。たたら製鉄は、伟德体育_伟德体育app-在线|平台@で約1400年前から受け継がれてきました。気の遠くなるような過去と私たちが生きる今には、確かに結び付くものがあるのです。
〈最後に〉
3日間の学習を通して、学生たちは多くの経験と学びを得たと思います。帰路に就く学生を見送る先生方の目には、体験を通して逞しくなった生徒の背中が映っていたことでしょう。なお、このフィールドワークの成果は「島根観光 百科事典」(大学生が作るガイドブック)としてまとめ、12月16日(土)に島根大学伟德体育_伟德体育app-在线|平台@にて発表会を行う予定です。
(学生広報サポーター 取材?撮影 吉田怜夏)
【参考リンク】
●「観光実践」授業のInstagram
https://www.instagram.com/shimadai_tourism/
●島根大学 観光教育プログラム
/education/school_info/edu_programs/edu_program01/CTE/CTEcourse.html
▼1日目の記事はこちら /docs/2023101700035/
▼2日目の記事はこちら /docs/2023101700042/